[アグリテック企業ピックアップ] スマート農業事例紹介 ~ やまびこ<6250>


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2021/03/22

スマート農業関連銘柄企業の取り組みをまとめてみるシリーズの第5回目です。

やまびこ社, 銘柄コード:6250はチェンソーや芝刈り機などで有名な農林業機具メーカーの共立と新ダイワ工業が2009年に合併して成立した屋外作業機械の総合メーカーです。

もともと農業用の機械を手掛けていた2社の長い実績もあり、従来型の農業機械においては信頼性の高いプロダクトで高い国内外シェアを誇ります。

近年では無人化技術を活用したロボット芝刈機の研究開発に力を入れており、現在は欧州を中心にサッカー場やゴルフ場、工場緑地など、広大な敷地の芝刈などに利用されています。またこれから北米や日本など他の地域にも徐々にシェアを拡大していっているようです。

参照: IR情報 - ロボット芝刈機に注力

同社ではこれまでの農業機械でのハードウェア面の強みを生かしながら、スマート農業事業への転換を計っているようですが、その取り組みの程を本記事で整理してみようと思います。


ICTを利用したDX事業の推進の取り組み

先のIR情報で公開されていた『2020年12月期・決算説明資料』を読み解くと、農業分野のICT活用したDX事業へ注力する計画が挙げられています。

合同会社タコスキングダム|TacosKingdom,LLC.

出図:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6250/ir_material_for_fiscal_ym1/96906/00.pdfより抜粋

元々、農林業系の防除技術に特化していた高いモノ作り技術を有していたこともあり、農薬の散布など他の新興スマート農業企業にはない特色をもったサービスが売りのようです。

合同会社タコスキングダム|TacosKingdom,LLC.

出図:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6250/ir_material_for_fiscal_ym1/96906/00.pdfより抜粋

また近年では、農薬散布用ドローンのサービスを展開するメーカーとも連携し、液剤・粒剤などさまざまな農薬散布作業に対応できるドローンの開発も行っており、国内外からのスマート農業関連サービスの販路拡大も視野に入れているようです。


直近の株価変動

去年3月のコロナショックで一時は700円割れしたものの、その後は急速に回復し、同年11月終わりに1500円にまで達しています。

その後は今年の3月頭までに下降トレンドが続いていましたが、3月頭に発表のあった決算概要報告において、新型コロナウイルスの感染拡大による在宅時間の増加と、各国の政府による経済対策を背景に、国内・海外とも売り上げを伸ばし、売上高・利益ともに過去最高を更新したとの内容が好材料と見なされ、それを反映してか再び上昇トレンドに入っているように見えます。

合同会社タコスキングダム|TacosKingdom,LLC.

全世界的に、農業機械のオートメーション化により、遠隔操作・自律運転の可能な農業機械を利用したサービスが市場としても大きくなることが予想されますので、将来性を鑑みると、まだ現在の株価よりももっと伸び代があるように思います。

IR情報

参考サイト

アフター“コロナ”と食料争奪戦の世界、急浮上「農業関連株」を追う <株探トップ特集>

記事を書いた人

記事の担当:taconocat

ナンデモ系エンジニア

個人レベルで可能なハイテクx農業を日々模索しています。 時折スマート農業界隈の気になったニュースなどもゆるく情報発信する感じです。