[アグリテック企業ピックアップ] スマート農業事例紹介 ~ オプティム<3694>


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2021/03/13

スマート農業関連銘柄企業の取り組みをまとめてみるシリーズの第2回目です。

今回は国内におけるドローンによる農薬散布技術のパイオニア・
オプティム社, 証券コード3694のスマート農業用ITソリューション製品に関してまとめてみます。


オプティム社の農業向けIoTソリューション群

オプティム社はIoTプラットフォームソリューションを多く手がけるICT企業ですが、早くからスマート農業向けのソリューションパッケージ製品をリリースしていることもあり、国内の代表的なスマート農業関連銘柄と言えます。

導入実績もさることながら、近年ではドローンを活用した新しい農業市場の開拓に注力されているようで、色々な農業関連のメディアにもたびたび掲載されております。

その
農業ソリューションの内容も多岐の業務をカバーできるように細かいパッケージで区分されているようです。

合同会社タコスキングダム|TacosKingdom,LLC.

出図:
https://www.optim.co.jp/agriculture/services/より抜粋

各サービスの概要だけを簡単にまとめると、

        + 圃場管理サービス:
    1. ドローンで撮影した画像データと気象・センサーデータを活用し、
        圃場を一括管理、病害虫判定、リスク診断
    2. 画像データや気象・センサーデータを組み合わせ、
        多⾓的な⽣育分析を⾏うことで、作物に対する好適環境条件を⾒出す
    3. ネットワークに接続されたスマート農機を統合・管理し、
        使用感を統一

+ ハウス管理サービス:
    1. 陸上走行型ロボット(OPTiM Crawler)がハウス内のレーン走行、
        映像を撮影し、クラウドにデータ送信
    2. クラウドでオルソ画像に加工し、
        実の色や形状から熟度を分析して集計、映像データを解析
    3. 圃場をエリア分けし、収穫可能数の分布状況や病害虫の検知状況を可視化

+ 営農支援サービス:
    1. JGAP取得に必要な農作業記録帳票を追加機能なしで作成
        またGGAPにも対応
    2. ハンズフリーで音声でアプリを操作、記録を入力することで、
        農作業を妨げることなく効率的に農作業記録を簡単に
    3. 農作業の年間スケジュールから日々の農作業記録をテキストで簡単に記録・管理。
    データを蓄積してノウハウと技術伝承につなげる

+ ロボティクスサービス:
    1. 長距離飛行ドローン(OPTiM HawK)では、
        航続距離を活かした航続1時間400haの撮影/広範囲のデジタルスキャンを実現
    2. GoProと、機体内引き込み式電子ジンバル搭載により、
        画像解析に適した安定した空撮とデータ取得を実現
    3. オプティム製920MHzテレメトリーシステムを始め、
        様々な広域通信デバイスにも対応可能です。

+ 農地支援調査サービス:
    1. 衛星画像/航空写真・ドローンによる画像データからAIで⾃動的に農地利用状況を分析
    2. 農地利用確認にかかる時間は⼤幅に低減され、かつ確認コストを大幅に低減
    3. 農地確認AIを活用し、ポリゴン自動生成を実現

+ ドローン農薬散布サービス:
    1. ドローン農薬散布・防除サービス(DRONE CONNECT)...
        AIによる画像解析からの害虫検知、該当箇所のみピンポイントで農薬散布

+ スマート農業プロフェッショナルサービス:
    1. 生産法人や大規模企業の課題に対し、オプティムのスマート農業ソリューションと、
        インターネットに接続された農業向けハードウェアとソフトウェアを連携
    2. オプティムのノウハウを活かしたコンサルティングサービスとあわせて
        ワンストップで課題解決を目指す

+ 遠隔作業支援サービス:
    1. スマートグラス、スマートフォン、タブレットのカメラを用いて現場の映像を共有
    2. 支援機能を用いて現場作業を、そのとき必要な知識・ノウハウ・情報の提供/遠隔作業でサポート
        
オプティム社のサービスの特徴はドローンのようなロボティクスを取り入れたことに他者とは違う強みがあるようです。その分、農作業オペレーターがサービスを使いこなすまでの習得期間も長めになってしまうので、オプティム社のIoTプラットフォームの導入には、スマート農業向けコンサルタント企業などが提供するの研修や実地アドバイスなどのサービスも併せて考えておく必要がありそうです。


株価の値動き

もちろん農業向けICTソリューション製品が、オプティム社の業績の全てを担っているわけでなく、医療関連や製造業関連のサービスも全体の業績を牽引しているようですが、何かと注目が集まるたびに投資家からは好材料と判断され、この1年間の株価でいうと、2000後半から3000後半で推移しています。

合同会社タコスキングダム|TacosKingdom,LLC.

直近で特に注目を集めたのが、
ドローン分野における新会社設立及び事業開始のニュースで、ニュース発表直後から値上がりを続けていましたが、2/12の第3四半期決算短信を受けて、四半期の業績内容は良かったものの、利確売りが続き、再び値上がり前の株価まで戻しています。

これは一時的な調整であり、長期的に判断すれば、将来的にも国からのスマート農業支援政策が持続される限りにおいて企業の成長性は高いといえると思います。

今後もスマート農業向けの注目すべき
IR情報があった際には時々アップデートしていこうと思います。

その他参考

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記事を書いた人

記事の担当:taconocat

ナンデモ系エンジニア

個人レベルで可能なハイテクx農業を日々模索しています。 時折スマート農業界隈の気になったニュースなどもゆるく情報発信する感じです。