海外では既に脱農薬大量消費に向けた取り組みとして、AIとロボットによる野心的なビジネスに挑んでいるスタートアップ企業が存在しています。スイス・ecoRobotix社では、AIによる雑草検出技術をいち早くロボットに取り入れ、ピンポイントで除草剤の散布を最適化させる製品をいち早く導入しています。動画出典: AVO / Autonomous weeding robot / Presentation film, https://youtu.be/5vvQqqc1zHM日本で見られるように空からドローンで広域に散布するようなやり方ではなく、この無人機が自律的に判断しながら必要最低限のエネルギーで稼働し、しかもソーラーパネルで駆動しているため比較的長時間の作業にも対応できるようです。この無人機に搭載されているAIは、除草剤散布に特化したものであり、生産植物と雑草を自動で判別しその雑草にだけピンポイントで除草剤を適量吹き付けることができます。そのため、土壌に対しての環境的なダメージを最小限に抑えるだけでなく、除草剤の使用量も90%削減したおかげで従来のやり方よりも3割ほどコスト削減できたということです。別の類似の判例では米カリフォルニアのBlue Reiver Technology社の製品も非常に興味深いです。こちらは半自律型の従来のトラクターの後ろに付けるアタッチメント商品ではありますが、大型のトラクターで牽引するタイプですので、一度に広い面積の雑草に対して除草剤をピンポイント噴霧することが可能のようです。動画出典: Blue River Technology See & Spray - Blue River Technology's precision weed control machine, https://youtu.be/XH-EFtTa6IU作業員がトラクターでユニットを牽引する必要もあり完全な自立型では無いものの、AIによる雑草の自動判別機能と、除草剤使用量の最適化・抑制化を実現しています。