[スマート農業@海外ニュース] ヤシの実収穫用の木登りドローン〜ローカライズ化の進む地産農業への応用


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2020/09/13

世界では日本では見かけることのない種類の地場農業が数多くあります。

今回は熱帯地域特有の、ココナッツの生産で活躍を期待されている、木登りドローンの最新研究のニュースをアーカイブしてみます。


ココナッツ収穫ロボット

インドのココナッツの生産はインドネシア、フィリピンに次ぐ、第3位の生産量を誇り、インドの人たちの生活にも欠かせない農産物のようですが、近年ではココナッツ生産の農業従事者の成り手が減りつつあり、労働力不足に陥る可能性も危惧されているそうです。

近年、ココナッツオイルやココナッツウォーターなどの需要が世界的に高まり、輸出の需要も多く望まれていることから、生産性を上げる試みが地元の大学グループの間で始まっているようです。

そもそも、ココナッツは地上から高い位置に実を付けることから、作業者が木に登ってココナッツの実をナタなどで切り落とすため、かなりの体力と危険性を伴うもののようです。

合同会社タコスキングダム|TacosKingdom,LLC.

出図: 従来のココナッツ収穫作業の様子,
https://mashable.com/video/coconut-tree-climbing-robot-amaran/より抜粋

研究グループでは、8本の木登り用グリップタイヤと1つの枝切りカッターを備える専用の収穫ロボットを開発し、スマートフォンなどから遠隔操作する形で、ココナッツの実を切り落とすドローンを作成し、現在は検証実験を試みているようです。

合同会社タコスキングダム|TacosKingdom,LLC.

出図: ココナッツ無人収穫機のプロトタイプ運用試験. 計8基のローラーによりココナッツの木を自由に昇り降り可能としている,
https://mashable.com/video/coconut-tree-climbing-robot-amaran/より抜粋

今後のココナッツの収穫は無人化が進み、人が木に上らなくても良い、より生産性の高く安全なものへとシフトしていくのかもしれません。

合同会社タコスキングダム|TacosKingdom,LLC.

出図: ココナッツの房を切り落とすための回転式ソーを伸ばして、枝からココナッツを切り落している様子,
https://mashable.com/video/coconut-tree-climbing-robot-amaran/より抜粋

日本でもこのようなニッチな地場産業にこそ、IoT&ドローンを活用した技術を応用して、限りある労働力のリソースを効率的に分散させていくことが必要になっていると思います。

参考サイト

Resourceful robot can wheel up trees to cut down coconuts

記事を書いた人

記事の担当:taconocat

ナンデモ系エンジニア

個人レベルで可能なハイテクx農業を日々模索しています。 時折スマート農業界隈の気になったニュースなどもゆるく情報発信する感じです。